観光客の数は、今、右肩上がりの熱海温泉ですら、利用者の減少、管理者の不在、激しい老朽化の進行など、さまざまな理由から、閉鎖をよぎなくされる共同湯が増えています。
今、残っているのは5軒くらいでしょうか?外来入浴をやめた浴場もあるため、私のようなお一人さま人間が楽しめる共同湯は、減ってしまう傾向にあるのかもしれませんね…。
熱海には、地元の人たちに愛され続けている共同湯がいくつかありますが、ここ山田湯さんは、お気に入りのひとつ。理由は、愛らしいレトロなタイル風呂です☆
2016年09月16日
静岡県(関東/中部)
観光客の数は、今、右肩上がりの熱海温泉ですら、利用者の減少、管理者の不在、激しい老朽化の進行など、さまざまな理由から、閉鎖をよぎなくされる共同湯が増えています。
今、残っているのは5軒くらいでしょうか?外来入浴をやめた浴場もあるため、私のようなお一人さま人間が楽しめる共同湯は、減ってしまう傾向にあるのかもしれませんね…。
熱海商店街から、30分は歩く。民家の一角に、山田湯さんはあります。まず、たどり着くのがむずかしい(苦笑。「熱海金城館」という大型旅館の先を右折すると、食事処「みのる亭」が見えます。その先の細い路地を右に入り、少し歩くと右手に駐車場、その先が「山田湯」さんです。
外観は、「え、ここ、温泉?」と見まがうほど、民家のアパートの様。入り口にある、男湯、女湯という表記をみて、確信します。
番台で入浴料300円を支払い、脱衣所へ。鍵もドライヤーもない、シンプルな作りです。
その奥の浴室からは、地元の方々のおしゃべりが聞こえてきます。もたもたと服を脱いでいると、「気持ちいいよ、早く入んな〜」と、声をかけてくださいました。入る前から、気持ちがほっこり☆
タイルで彩られた浴室には、小さめの内湯がひとつ。壁には、オランダを想起するような風車のタイル画が描かれています。熱海で、異国情緒?なんだか不思議な空間です。
お湯はもちろん源泉掛け流し。常になみなみと溢れ出しています。こちらの湯口は、入浴者次第で、開けたり締めたりすることができます。
ちょっともったいないなと思って、湯口を締めようとしたら、地元の方に、「流しといた方がいいんだからぁ」と止められました。新鮮な源泉を、惜しみなく使えるこの贅沢さ。
源泉温度は56度と熱いので、適温にするために加水をしています。加水の加減も、お客さん好み。このゆるさ、素敵です☆
お湯はサッパリ感があり、塩化物泉ならではのベトつき感もありません。なのに、湯上がり後はドッと汗がふきでて、いつまでも体が芯から熱いのが分かります。熱海温泉の傾向ですが、とくに山田湯さんには強く見られました。良質な温泉の証だと思いました☆
熱海商店街にあるオシャレなカフェです☆廃材を利用したテーブルや、落ち着いた照明の演出で、とても居心地のよい空間です。
そこでいただくカフェオレとケーキは絶品です。湯上がり後、喧噪から少しはずれて、ほっと一息ついていたら、思わず長居してしまいますよ。電車の時間に、お気をつけて☆
主張の強い温泉ばかりじゃなくて、山田湯さんみたいに、飾らず、当たり前に、いい仕事をする温泉って、本当に素敵です。心身リラックスできましたよ。また立ち寄りたいと思います☆
【山田湯(共同温泉)】
●営業時間8時00分〜11時00分/15時30分〜21時00分
●不定休
●料金 大人300円(洗髪プラス50円)
●電話 0557−81−9635
【電車アクセス】
①東京→(東海道新幹線ひかり)→②熱海→(徒歩30分)→③山田湯