鉄輪温泉には、いくつもの共同湯がありますが、その中でも「谷の湯」は、細い路地裏にたたずむ、最もひなびた雰囲気をかもす共同湯。平田川沿いにあります。

まずは、隣接する一軒家の番台にて、料金を払います。今回2度、入浴させていただきましたが、2度とも、店番のおばあちゃんは、こたつで眠っていらっしゃいました。起こさないように、150円を支払って、いざ、半地下の湯小屋へ。

谷の湯は、脱衣所と湯船が一緒になっている、昔懐かしい作りです。私は、夕方と朝、おじゃましましたが、どちらも独泉湯☆もしかして、鉄輪温泉の穴場?


さっそく温泉に体を浸すと、心地いい熱さに目が覚める!関東育ちの私は、熱い温泉といったら、熱海温泉。タックルをされるような重みとキシキシ感が特徴ですが、ここ鉄輪温泉はまたぜんぜん違いますね。温泉は熱いのですが、肌あたりがまろやかな、やわらかな泉質。


そしてなんといっても「谷の湯」の温泉は、透明度が高い!こんなに熱いのに、こんなに透きとおっているなんて、驚きです!年季の入った湯船の底が、水晶をとおして見ているような美しい。もちろん源泉かけ流しです。


そのやわらかな湯質から、つい油断して、つい長湯してしまいそうになりますが、よく見ると、湯船のあちこち茶褐色に変色しています。蛇口も、湯船の淵も、底も。理由は、温泉成分の強さ、塩化物泉の力です。なんとなく鉄っぽい香りが漂っているも、納得です。


長湯は禁物、後ろ髪をひかれるような気持ちで、あがりました。温泉あがりは体がポカポカ。寒い季節もマフラーなしで歩けちゃいます。このひなびた雰囲気は、共同湯の醍醐味。ぜひ鉄輪温泉を訪れる際は、「谷の湯」チェックをお忘れなく☆
