ガラス戸を抜けると受付があります。地元の方と会話をしていたおじさんに、日帰り入浴料1300円をお支払い。「え、高くない!?」と思われた方、まあまあ落ち着いてください。
「みなくち荘」には、湯上がり前後にごろ寝ができる休憩所があります。
ああ、この広々とした畳部屋、もう最高のごろ寝スポットじゃないですか。窓の外にはのんびりと時間が流れる田園風景、小川の脇にはオレンジ色の花が咲いています。
日溜まりにそよそよと風も入ってきて、なんとも心地がいい。ぼーっと景色を眺めていたら、常連さんらしい湯上がり後のおばあちゃんが、「ちょっとごめんね」と、縁側にタオルを干し始めました。
よし、私もひとっ風呂いきますか。
シンプルで清潔な脱衣所。服を脱ぎ、戸を開けると驚きました。
レトロなタイルで飾られた浴室全体がすでにもう赤いのです!
竹倉温泉の特長は「赤湯」と呼ばれるほど、鉄分を多く含んだ冷鉱泉。そのパワーが、床で、壁で、カランで、もちろん浴槽で、しっかりと主張をしています。これは期待が高まります☆
赤湯に足を入れ、ゆっくりと体を沈めていく。冷鉱泉なので15度くらいの源泉をしっかり加温しています。
熱海温泉のようなガツンとくるパワフル系ではなく、ジワジワと体の芯から温めていくような、まるで遠赤外線ヒーターのような気持ちよさ。
窓の外から吹く風が火照った顔に当たって、いっそう気持ちがよく、つい長湯をしてしまいそうになります。
下からポコポコと舞い上がる茶褐色の湯の花は、浴槽下にも溜まっているようで、手をつくと、しっかり赤く染まります。湯船にタオルを落としたら、一瞬で染まりますね(笑。
芯から温まった体は冷めにくく、血液の循環がよくなっているのが、冷え性の私にはよく分かります。「ああ、いい湯に入ったな」と納得できる温泉が、こんな近くに、千葉にあったなんて!竹倉温泉「みなくち荘」、今度はもっと寒い冬にでも、ふらっと日帰り温泉したいと思います。